「BLUE CADILLAC」と題された雑誌小説の見開きページ。サブタイトルは「that incredible girl! that gorgeous car! braxton was in love」。「ILLUSTRATION BY PETER LLOYD」および「fiction / BY MICHAEL MALONE」とクレジットされている。掲載誌・号・日付は資料上に特定できず、マストヘッドやページ番号、日付は確認できない。 挿絵は両ページを占める。1950年代後期風のテールフィンを持つ青いキャデラック(ナンバープレート「58 CAD」)が、誇張された低いリア3/4アングルで道路を疾走し、星のきらめきの中にブロンドの女性が描かれる。物語本文は左ページ左下にあり、「WEST OUT OF NASHVILLE in a red-and-white Mustang, Braxton Cox swung too fast around a curve, and his body remembered old times.」で始まる。見える本文は「(continued on page 130)」で終わり、物語が号の奥で続くことを示す。 この小説はマイケル・マローン(1942–2022)の短編「Blue Cadillac」であり、後に作品集「Red Clay, Blue Cadillac」(Sourcebooks Landmark、2002年)に収録された。出版社の内容説明——エルヴィスへの愛を語るブロンドの女性マリーとメンフィスへ帰るハイテク営業マンの夕食、そして別れ——は、ハイテク営業マンとされるブラクストン・コックスがメンフィスの実家へ向かうという見開きの冒頭と一致する。 クレジットされた挿絵画家ピーター・ロイド(1944–2009)は英国生まれのフリーランス・イラストレーターで、1960年代にはPlayboyやEsquireなどの雑誌で活躍。後に映画業界でビジュアル・コンセプトアーティストとして『Tron』(1982年)にシド・ミード、メビウスと共に参加し、ニューヨーク挿絵画家協会金賞を受賞した。(印刷クレジット以外の経歴詳細は二次資料によるもので検証中。) 資料として、この見開きは雑誌小説挿絵の伝統を最も映画的に記録している。短編の冒頭を飾るために委嘱された全2ページの絵画であり、自動車が物語の第二の主人公として描かれている。著名な挿絵画家と受賞歴のある作家の組み合わせは、この形式の代表例といえる。
Category: Art & Museums
Rarity Class: B